宇宙での暮らしを想像すると、なんだかワクワクしますよね。現在、国際宇宙ステーション(ISS)という人類の宇宙の拠点がありますが、もっと大規模な「宇宙の街」のような居住区は、ずっと昔から多くの科学者や夢見る人々によって構想されてきました。

今回は、今から半世紀も前の1970年代に、NASAで真剣に研究されていた壮大な宇宙居住区のアイデアを、アートワークとともにお届けします。当時の想像力と探求心に触れてみましょう。

巨大なドーナツ型「トロイダルコロニー」

まずご紹介するのは、その名の通りドーナツのような形をした「トロイダルコロニー」です。この巨大な環状(ドーナツ型)の構造物は、内部に広大な居住空間を持つことを想定していました。宇宙空間に浮かぶ、まるで一つの小さな惑星のような姿は、想像力をかき立てられますね。

球体の居住空間「ベルナル球」

続いては、球体が特徴的な「ベルナル球」のアイデアです。こちらもまた、宇宙に浮かぶ巨大なボールのような存在で、その中には人類が快適に暮らせる環境が想定されていました。居住空間だけでなく、食料を育てるための農園モジュールなども考えられていたんですよ。

巨大な筒状の「サイリンディカルコロニー」

最後は、まるで巨大な筒のような形をした「サイリンディカルコロニー」です。内部は、地球上の風景がそのまま広がっているかのように描かれていて、驚かされます。太陽の光を取り入れたり、内部の環境を調整したりする様々な工夫も、当時のアイデアには含まれていました。

1970年代という半世紀以上も前に、これほど具体的で美しい宇宙居住区のアイデアが研究され、精巧なアートワークとして表現されていたことに、本当に驚かされますね。当時の科学者やアーティストたちの、宇宙への夢と、未知の領域を探求しようとする情熱がいかに大きかったかを感じさせます。もしかしたら、遠い未来の宇宙での暮らしは、この時代の想像から生まれるのかもしれません。