いつの時代にも存在する社会問題にいじめがあります。
いじめは子供の命や人格形成等に大きく関わる為、長年の課題となっていますが、長年問題視されているにも関わらず無くなることはありません。
文部科学省では「いじめ」をこう定義付けています。
「いじめ」とは、「当該児童生徒が、一定の人間関係のある者から、心理的、物理的な攻撃を受けたことにより、精神的な苦痛を感じているもの。」とする。
なお、起こった場所は学校の内外を問わない。
本調査において、個々の行為が「いじめ」に当たるか否かの判断は、表面的・形式的に行うことなく、いじめられた児童生徒の立場に立って行うものとする。
−文部科学省より
この定義に該当する子どもたちが、世の中にどれだけいるでしょう?最近のいじめは更に悪質化し、LINEなどのSNSサービスを使って超多数で行われることもあります。SNSでのいじめが過激化した場合、証拠が必要という点では事実確認が容易です。
しかし、学校などで直接受けた精神的苦痛は証拠が無く事実確認がとても困難で、「言った言ってない」「やったやってない」の水掛け論になるのが大体の結末です。そこで最近増えているのがボイスレコーダーを子供に常備させて証拠を残すことです。これだと事実確認も容易で問題解決の近道となります。
そこで、私なりに簡単にポイントを考えてみました。
授業中以外は全て録音する
- 授業が終わったらすぐに録音を開始してください。いじめはいつあるか分かりません。
- 登下校・休み時間・昼休みなど、いじめの可能性がある時間が始まる前に録音を始める。
ボイスレコーダー
- ペン型は避ける
文房具を隠すイジメもあるので紛失回避の為。あとこの型は音質があまり良くありません。 - 小型のレコーダー
ポケットに入れてもいいですが服の摩擦音が入りやすいです。 - レコーダーの録音可能時間
録音可能時間を知っていないと、大事な時に子供が使えないという事にもなりかねません。 - シーン
いつイジメがあるのかを把握し、適切なボイスレコーダーを選びましょう。
※ 最近のレコーダーは性能がいいものもあるので、探してみると適切なレコーダーが見つかるかもしれません。
録音期間
期間が短いと”その日偶然”という展開になりかねないので、少なくとも1週間は録音してください。録音されている内容が”明らかに習慣的に行われている”と判断できるものであれば、期間は問いませんが、できれば一週間以上あったほうがいいです。
加害者側の親が「プライバシーの侵害だ!」などと言ってきても、常習的に行われている証拠があれば何も問題ありません。
用意周到に!
証拠が録音された後、加害者の親に提出したり、学校に提出したり、警察に提出したり、様々なアクションを起こされると思います。しかし、学校側や加害者の親がその問題を把握していないと「以後注意します」と簡単に片付けられる可能性があります。
なので予め「学校と加害者の親はいじめの報告を受けていた」という事実必要です。可能であれば、学校側とのやりとりも必ず録音しましょう。ここでも言った言ってないの水掛け論になる可能性があるので。事実を認めない場合は「学校→教育委員会→文部科学省」の順に証拠を提出して下さい。
私が提案した4つのポイントはあくまで”証拠”のためです。この証拠を提出したからといって、いじめが無くなるとは言えないのも事実なので、弁護士を使った法的制裁をとるつもりで対応してください。きっと教育委員会や文部科学省も協力してくれるはずです。(腰は重いですが)
最後に。
あなたが妥協するのは子供を見放すということです。いじめの被害者は親ではなく子供です。いじめた子供の未来より自分の子供の未来を見てください。
いじめた加害者は、いじめた事実を忘れます。
いじめられた被害者は、一生その事実を忘れることはありません。
いじめは子供の命や明るい未来を奪う行為です。 加害者の親も被害者の親もその覚悟をもってしっかり対応(広義:躾等)しましょう。 なお、いじめの加害者を確実に犯罪者にしろということではないのでご理解の程。
文部科学省のいじめへの取組にも目を通しておくと良いかもしれません。